二言 - トラック運転手ともさんの日常

昨日、23歳の新人が入ってきた。

人員削減して、この低迷を少数精鋭で乗り切ろうと、前社長は言ってたのに、

なぜ入れる？

言うてることと、やってることがめちゃくちゃ、、、

職安から、なんかお金でももらってるん？

って思ってまう。

新しいの入れて、また誰かクビにしようと思ってるん？

って思ってまう。

まさか僕、クビのターゲットなってるん？

って思ってまう。

って現社長Ｚさんに愚痴ったら、

「そんなもん、ともさんがクビなるなら、全力で阻止しますよ、元社長の髪の毛引きずり回しても止めますよ」

「よー言うわ、そうですね、わかりました、のふたことしか発言せーへん、ふたこと社長のくせにー(笑)」

「いや、酷いっすー(笑)」

なんて言いながらも、ちょっと嬉しかったりする僕。

話はそれましたが、
その23歳の新人の初日、
僕のトラックの横乗りです。

はっきり言って
乗って15分で「こいつないな」と思った。

現場到着までの15分間話した。

前職は自衛隊は何故やめた？
「給料安いし、もうええかなって」

何故うちの会社来たん？
「運送は給料あがると思って」

いやいや、給料そんな良くないよ
「他の職種より良いでしょ」

結婚してるんやんな？
「そうなんですよできちゃって」

はやまったな？
「やってしまいました」

大型免許持ってる？
「自衛隊で取らしてもらいました」
「でも、自衛隊の上司にお前では無理と言われてました」

車は普段乗ってる？
「親に借りて乗ってます」
車欲しい？
「欲しいですーバイクも欲しいですー」
いやまず定職について、産まれてくる子供と嫁さんの為に頑張らなあかんやん
「まぁ、親がくたばったら遺産入るんで」
え？遺産て、親まだ若いやろ？
「結構歳ですよもう59です」
いやいやまだ若いやろ！そんなこと言うてたらバチ当たるで！

いま、住まいは賃貸アパート？
「そうですね、まぁゆくゆくは親戚の家行きますけどね」
親戚の家？
「親戚のおばが一人暮らしで一軒家住んでて、そこに部屋が余ってるから来てもよいと」
だったら、もう行ったらいいんちゃう？
「いやいや、もっと弱ってからですよ」
ん？ん？弱ってから？
どゆことや？

親戚のおばさんが、もうちょっと歳を召されて、一人暮らしじゃ不自由になったら、一緒に住んであげるってことか？

「そうです、それです」

いやいや、自分、言葉足らんすぎるで(笑)
もっと弱ったらって、、
聞こえ悪すぎやろ、、

この時点で15分経過。
僕は、こいつないな、って思った。

なんでしょう、23歳。
思ったことが、ストレートに出てまう世代なんでしょうか、、

その後、同僚Mさんも混じって、荷物を積み替え中、
でっかい声で
「あっつ〜」と叫ぶ

そらわかってる
暑いのはわかってる
でも、我々先輩達は、なんも言わんとやってるやろ
入って初日で、そんな叫ぶとか、ふつーできるかな？

ほんま、
どんな感覚やねん！

その後、Mさんの横乗りをした23歳。

Mさんにどうやった？と聞くと。

「ダメですね、あれは」
どうやらMさんの横乗りでスマホ触りまくってたらしいです。
仕事を教わろうという姿勢が1ミリも感じられなかったと。

元社長に報告せなあかんので、先に帰社するMさんに話を合わせといて、と頼みました。

そして夕方帰社。

元社長に一連の話を報告しました。
元社長が
「Mも言うとったわ、厳しいって」
「そうなんですかー」
と、しらこく演技
「でも、Mには怒っといたわ」
「えっ」
「あいつは、あかん所ばっかり言うから、ちゃんと教えてやったんかー」って怒っといた。

Mさん、、、かわいそー、、

元社長に嫌われまくってるから、致し方ないけど、、
かわいそー(笑)

そして元社長がまさかの、、

「とにかくその新人の礼儀知らずな感じもそうやけど、というよりも、いま仕事が暇になってる中で、果たして人が必要か？ってことやな」

え、え、え、え、え、えーー

必要なわけないやろーーー

お前が前に言うてたろーー

なのに面接したんやろーー

お前の頭の中どうなってんねん

お前の時計はだいぶズレとんなーー

ほんま狂っとるなコイツ、

と、思いながら

「そうですよね、ちょっとまだ入れるの早い気がしますよね〜」

と、やんわり返した僕は、
ふたこと社員です、、、(笑)

さぁ明日も安全運転で頑張ろっと。