心にヒビ - トラック運転手ともさんの日常

得意先で積み込みが終わり、事務所で伝票を貰い、トラックに戻ると同僚Ｙ君から着信が入っていた。

かけ直した。

「ごめんごめん、事務所行ってたどしたん？」

「僕ねぇ、飛び石くらったんですよ」

「ありゃりゃ、どんなぐらい？」

「結構逝ってます」

「ヒビ走ってる？」

「25センチは走ってます」

「25か、、、けっこうやな」

「はい、、」

Ｙ君に飛び石をくらった写真送ってもらった。

「うわー、めっちゃキツイやん」
「銃弾を受けたみたいになってるでしょ？」
「次元に撃たれたんちゃう笑」
「あははは」

(､´･ω･)▄︻┻┳═一バビューン
♪てれてれてれてれってってって〜

ルパンの始まりのやつやん。笑

Ｙ君、笑ってはくれたが、カラ元気である。
当然である。うちの会社は飛び石をくらって修理した場合、ドライバーの自己負担が3万円である。

なんでやねん！！

誰しもそう思う。しかし、うちの元社長N氏がいうには、飛び石は運転の仕方にも問題があると思っているのだ。

しかし、実際そうではない。

もちろん飛び石をくらうリスクのある運転はあるが、車間距離もたっぷりとってゆっくり走っていても、飛び石をくらう場合もある。

なのにうちの会社は3万円も自己負担しなければならない。
なので、飛び石を食らうと、ガラスにヒビ、心にもヒビが入るのだ。

だから、僕の場合はウィンドウリペア剤で補修している。過去2回ほどあったが、完璧には直らなくても車検の通るレベルまでは治せる。

Ｙ君に
「これ、飛び石くらってからどれぐらい経つ？」
「3時間ぐらい経ってますねー。だからヒビが伸びちゃいました」

「やろうなぁ、すぐリペアしたら、ヒビは抑えられるけどな」
「はい、一応ジェームスでガラスのリペア剤買いました」
「そっかそっか、とりあえず早めにリペアしてな」
「はい」

僕はその日ちょっと用事で手伝ってあげられなかったので同僚Z氏に補修を手伝ってあげてほしいと頼んどいた。

「にしても、でかいよな」
「はい、すごい音鳴りました」
「だってもうドリームキャッチャーみたいになってるもん、笑」
「悪夢ですけどね」
「あくまでも夢やったらええけど、現実やしなぁ」
「ですね……」
「ていうかもう次も怖いやろ？」
「めっちゃ怖いですよ」
「でも俺乗ってるトラックの方がガラス面積でかいからな」
「飛び石食らうリスク高いですよね」
「ラケットでかいみたいなもんやで笑」
「あはははは」
「テニスのラケットと卓球のラケットぐらい、差あんで」
「あはははは」
「なんか保護できたらええのにな」
「スマホのガラスフィルム貼りましょうか？笑」
「何枚いるねん！笑」
「7、80枚はいるでしょうね」
「そんだけ買うんやったら、ガラス交換してる方がええわ笑」
「ですね、笑」

スタッドレスタイヤは小石を挟みやすいので、この時期は特に飛び石のリスクが上がります。
車間距離は、いつも以上に取るようにしてくださいね。

さぁ明日も安全運転で頑張ろっと。