同僚Gさんの幼い時はかなり貧乏だったらしい。
家に借金取りが来るほどだったらしい。
Gさんに聞いてみた。
「借金取りが来るなんて、めっちゃ怖くなかった?」
「いや、あんなテレビドラマみたいな取り立ては、ないですよ」
「そうなんや」
こんな話をしている時に僕は、ふと思い出したことがある。
それは僕が小学3年生ぐらいの時だった。
家族で夕飯を外食で済ませた帰り。
おとんが、信号待ちで、前の車にコツンとオカマしたのだ。
すると前の車から2人、パンチパーマをかけた、いかつい男が降りてきた。
その時、幼心に、やばい、おとんやられると思った。
おとんもすぐに降りていった。
いかつい2人組みの男と、おとんが車の前で喋っている。
僕はドキドキしていた。
僕はブルースリーが大好きで、プラスチック製のヌンチャクをいつも持ち歩いていた。
その日も持っていた。
僕はドキドキしながらもヌンチャクをぎゅっと握りしめていたのを覚えている。
おとんに何かあったら、俺が行かなきゃ、って思っていた。
勝てるはずもないのに。
でも、僕の頭の中ではブルース・リーばりに、ヌンチャクで振り回し悪者をぶちのめす自分を妄想していた。
燃えよチビゴンだ。
5分ほどしたら、おとんが何もなく戻ってきた。
おとんは苦笑いをしながら
「よかったわ、普通の人やったわ、なんか見た目いかついし、ヤーさんかと思ったわ、笑」
よかったーー
僕は
「お父さんに、なんかあったら俺、ヌンチャクで戦いに行こう思ってた」
「あははは、そかそか、大丈夫や、」
燃えよチビゴンの
出る幕は、なかったようだ。
ホッ。笑
後日、僕は友達とマクドに行くことになったが、お金がなく、おとんがコーラの瓶に貯めていた小銭を盗んだ。
それがバレて、おとんに顔面がビックマックになるほど殴られた。
灰になったチビゴン。。。笑
さぁ明日も安全運転で頑張っと。