【帷子ノ辻】かたびらのつじ
京都市内の北部を走る嵐山電鉄、通称嵐電(らんでん)の駅にもなっている地名です。
そもそも帷子ノ辻って言葉の意味は?
まず、帷子(かたびら)は死者を弔う時に亡骸に着せた着物です。
そして、辻とは
道が十字の形に交差しているところ。十字路。 それが転じて道端も、辻と呼ばれていました。
では、なぜ帷子ノ辻と呼ばれるようになったのか?
2つ説があるそうです。
【1つ目】
嵯峨天皇の皇后 檀林(だんりん)さまの葬送(そうそう)の際に、棺を覆った帷子(かたびら)の衣が風で落ちた場所から、この地を帷子の辻と呼んだという。
【2つ目】
この檀林皇后は、とても強い宗教観を持っていて、「この世に永遠不滅なものはなく執着すべきではない」という考えを人々に教えていたという。
そして、自分が死んだ後、亡骸は飢えた動物たちに分け与えてほしいと遺言を残したという。
遺言通り、檀林皇后の死後、埋葬せず亡骸を辻に放置し、
それを飢えたカラスや野良犬たちが食い荒らしたという。
白骨化した檀林皇后の姿を見て人々は無常を悟ったという。
そして、この亡骸を放置された辻が、帷子ノ辻と、呼ばれるようになった。
なんて悲しい話。
そんな帷子ノ辻に、
現在は、
焼肉屋「ぜっぴん」があります。(笑)
京都の地名怖い由来は、明日更新の【其の伍】でラストになります。
最後まで読んで下さってありがとうございました。