トラック運転手ともさんの日常

このブログは51歳トラック運転手が日々感じたことの記録です

場違いな車

 

若かれし頃、当時はスノボーブームだった。

僕は全然興味が無かったが、一応ブームにならってボードは持っていた。

いわゆるミーハーである。

今じゃミーハーなんて言わんか、、

森高千里が歌ってたんだけどな『ミーハー』

そんなことはどうでもいいっすね。

 

当時、スノボーするなら、車は4駆かハイエースがド定番だったが、僕はスノボーに全く興味がないので、
乗っていた車はセダン。

VIPセダンが好きだった僕は

トヨタのセンチュリーに乗っていました。

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えっと、当時セルシオの上かな。

なんて、エラソーに言いましたが、

本来、自分で運転するというより後ろに乗る車です。笑


そんな黒塗りの、鬼ほどガラの悪い車で、
ある日、岐阜のスキー場で住み込みでバイトしているツレに会いに行くことになりました。


真冬にセンチュリーで岐阜のスキー場へ行くなんざ、

アルマーニのスーツを着てサバイバルゲームをするようなもん。

よーするに、場違いってこと。


しかし当時の僕、若いこともあり、

なんとかなるやろ〜!

と、なんの脈絡もない強気!のみで、行くことに。

冬の雪道をベロベロに
なめになめまくってました。


出発前に、当時勤めていた会社の先輩に話すと、
「さずがにチェーンは持っていけ」と、チェーンを貸してくれました。

そのチェーンが僕のセンチュリーに合うのか合わないかのか確認もせずに出発。


岐阜県に入り山の方面へ向かう。

降ってきた…

しんしんと雪が降ってきた…

まぁまぁ行けるやろ〜と、雪道をなめになめきっていた僕はなにも気にせず、そのまま走る。


ズズズズッ、、、

滑った、緩いカーブで2トンからあるセンチュリーが簡単に滑った。

一気に冷や汗(;:´°;Д;°`:;)

一気にビビり入った。

すぐさま、近くのコンビニへイン。

駐車場で会社の先輩に借りたチェーンを付けようとしたが、

このチェーン、
なんと、ベンツ用だった、、
形も、いわゆる一般的なハシゴ型ではなく
亀の子チェーンとよばれるタイプだった💦


普通のチェーンでもざっくりしか付け方が分からないのに、亀の子チェーンなんて、さっぱりさっちゃん…

終わった…

死んだな、俺。


とりあえず、藁をも掴む思いでコンビニ店員に声をかける。

「すんません、タイヤチェーン付けるの手伝ってもらえませんか」

「あ〜、そういうのやってないんで」

秒で断られた…

冷たすぎるやろ‼️ 世間ってこんなに冷たいんや‼️


ていうか、どうしよ、、、

雪はしんしんと降り続け、センチュリーの屋根も真っ白に、、このまま僕はセンチュリーと共に雪に埋もれて死ぬのか…

「センチュリー、、僕はもう疲れたよ…もう寝よう」


フランダースの犬のラストシーンか!

なんて思っていたら、


ブォォーン💨💨💨

4駆がコンビニに入ってきた。

バタンバタン、4駆から、ウインタースポーツよろしく!的なお兄さんが3人降りてきた。


「どうされました?」

「あ、はい、ちょっとチェーンが巻けなくて」

「すごい、車だね」

「はい、ちょっと場違いな車で、、」

「手伝いますよ」

「ありがとうございます」

ウインタースポーツよろしく!お兄さん3人組は、
またたく間にチェーンを付けてくれた。

「ほんとにありがとうございました✨️」

「いいよいいよ、気をつけてね」


なんちゅーかっこいい人達やねん‼️

まだまだ世間は捨てたもんじゃない‼️

ていうか、雪道をなめきっていた自分をしばきたい。


そしてチェーン装着されたセンチュリーで
スキー場を目指す。

しばらく走ると、メーターに警告表示が

「エアコンガスエラー」

センチュリーは、警告表示を文字で知らせてくれる

えっ、エアコンガスエラー💦


それから急に窓が曇りだした💦

前が全然見えねぇ💦

持ってたタオルで窓を拭きながら運転する。


そしてなんとかスキー場に到着。

センチュリーの中で仮眠を取り、翌朝ツレと合流できた。


スキー場の駐車場では、
僕のセンチュリー、恥ずかしいほど
目立ちに目立ちまくってた

なんせ、スノボーがトランクに横向きに入るのだ。

センチュリーの横幅、恐るべし。

 

そして帰りに。

センチュリーは、また壊れた。

スピードメーターがバカになった。

当時の車は105キロを超えると
「キンコン♪キンコン♪キンコン♪」と警告音が鳴るようになっている

スピードメーターがバカになったセンチュリーは

80キロでも「キンコンキンコン」鳴り出した。


僕は、名神高速
ずっと、キンコンキンコン鳴らしながら走って帰ってきた。

ずっとスピード違反している感じだったのだ。


センチュリーにとって、
雪山は、全く向いてなかったのだ。


センチュリーに乗った21歳の僕。

センチュリー21

「センチュリ〜トゥエンティ〜ワ〜ン♪」

家探しより車探しをしなければ。笑

 

という若かれし頃のお話でした。

さぁ明日も安全運転で頑張ろっと。