ジジイは今、鉄道の旅に出かけていて不在である。
事務所には当然ババアしかいない。毎度毎度のことながら、ジジイが居ないと、このババアが羽を伸ばしたおす。
もはや説明は不要だと思うが、ジジイとは元社長であり、ババアは現社長である。ちなみに2人は夫婦ではない。
ババアが羽を伸ばすというのは、
我々運転手が帰社したら、いつにも増して、どうでもいい話を喋りたおすのである。
そのせいで、なかなか帰れないのだ。
正直、地獄である。
先日ババアが運転するセレナ(EV車)が
信号待ちをしていたら、隣に来たバイクがフラ〜っと転けてセレナに擦った。
セレナは今修理中で、現在は代車のセレナに乗っているのだが、その代車がEV車ではなくガソリン車なのだ。
「ふつう、EV車やったらEV車の代車持ってくる思わへん?なんでガソリン車なん!イラッとするわ〜」
と、どうでもいい話を30分くらいするのだ。
イラッとしたいのはこっちだ。
「せっかくEV車に乗りなれたのに、ガソリン車なんか乗りにくいわ〜」
知らんがな!はよ帰らしてくれ!
と思いながら、
「ダメですね〜保険屋の対応が」
と、調子を合わす。
ダメなのはババアお前だ。
「○○さん(ジジイ) あの廃線まじかの路線乗ったんですかね?」
旅中のジジイの話に変えた。
「あ〜乗ったって言うてわ」
ジジイは、旅中もいちいちババアに電話で報告している。キモっ。
「◯◯さん(ジジイ)はローカル線が好きですもんね」
「うん。でもわたしやったら、もっと豪華な列車が好きやけどな」
「そうですね。僕もそっちの方が好きですかね」
調子を合わす。
「でもなココが(ジジイのデスクを指さし)ローカル線ばっかり行かはるし、わたしとは全然合わん。まぁわたしはわたしで行ったらええねんけどな」
でた‼️ジジイが不在中にジジイへの悪口‼️
この誘い悪口に乗っかったらあかんねん‼️
ここで乗っかってジジイの悪口なんか言うた日にゃ、1000パーセントジジイにチクられる‼️
あくまでも
永世中立国スイスみたいな立場で話さないといけない。
ババアはジジイの悪口を続ける。
「運転中もな、横からガっと言わはんねん‼️」
「そうなんですか?」
「信号ギリギリで行く時あるやん、その時に、今の止まれや!とか、今の行けるやろ!とか、ガっと言われるし、わたしビクッとすんねん…」
めっちゃ誘い悪口してくるやんけー‼️
「逆に緊張感持って運転できるしいいですやん」
とあくまでもスイスに返す。
「いやいや、しんどい、ほんましんどい…」
ババアはガチで嫌そうだったが
僕は終始
「アハハ…」と苦笑いするしかなかった。
てかババアよ‼️
それさ、今ごろー❓❓
何年ジジイと一緒におんねん‼️
僕はあくまでも
スイスである。
さぁ明日も安全運転で頑張ろっと。