工場で荷物を積み込んでると、同僚Y君から電話が鳴った。
出ると。
｢おーー お前なにしてんねやー｣
｢えっ？｣
電話の相手がYくんではなく、社長なのは すぐわかった。
｢おー 俺はYやけどな お前なにしてんねや｣
自分の携帯で掛けてきて、自分の名前を名乗る奴おらん。
その時点で違う人物と言ってるようなもんだ。
ていうか、 そもそも声でわかる。
同僚Y君の携帯を使って ちょけてきてる社長。
死ぬほど めんどくさい。
僕は
｢いやいやY君 違いますやん 社長ですやん｣
面倒くさかったので、乗っからず すぐつっこんだ。
｢あ、バレたか、いやいやY君が会社で積み込み待ってるから｣
｢バレバレです Y君は そんな汚い喋り方しませんよ｣
と言うと社長が
｢まぁ でも僕の方が顔がいいからな｣
…………
…………
｢………あははは｣
いやいや70半ばのお爺に 顔がいい言われても…
なんぼ 僕がベンちゃらライセンスA級でも
あははは… しか出てこなかった。
｢彫りが深いですもんね｣
言えなかった。
｢シュッとしてはりますもんね｣
言えなかった。
｢会社で1番イケメンですもんね｣
言えなかった。
ボーナス査定アップするかもだけど
言えなかった。
言えなかった。
言えなかった。
まぁ僕がじじいになっても社長と同じこと言ってるかも(笑)
読者の皆様1週間お疲れ様でした。
今週も読んで頂いてありがとうございました。
スターやブックマークにコメントも、ありがとうございました。 めっちゃ嬉しかったです。
