トラック運転手ともさんの日常

このブログは51歳トラック運転手が日々感じたことの記録です

24年間勤めて、初めて会社でうるっときた

前回の続き。

妖怪ハシゴ外しの2人のせいで、1人辞めることになったZ氏。

僕はZ氏と公私共に仲良くしてきた。バンドを組んだこともあった。ラジコンで遊んだこともあった。

友人としての関係は、会社を辞めても続くだろうが。
Z氏が会社にいないのは正直寂しい。

Z氏に電話した。
「ほんまにやめるん?」
「やめますね」

「社長職を辞めるだけでドライバーやったらいいやん」
「Nさんに言われました。社長を辞めてドライバーっていうことは、ないからなと」

「そうなんやぁ」
「そこで、わかってます、と返事したんで」

「そっかぁ、」
「はい、、」

「でもZ氏、肩の荷が降りてちょっと楽になったんちゃう?声でわかるよ」
「こんなこと言ったらあかんのでしょうけど、正直楽になりました。」


Z氏は相当苦しんで、いっぱいいっぱいだったんだな、と思った。


そして翌日、同僚のGさんと一緒に帰社した時。
元社長Nさんから話があると言われた。


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話の内容は
Z氏が社長職をギブアップすることと、9月で辞めてもらうことだった。

Gさんも僕も知っていたが、初めて聞いたふりをした。

Nさんは続ける
「僕は会社を解散する気はない、新しい体制を考えてきた」

さすが経営者というのは、どんな時でも前を向いていると思った。


その内容は、代表を
事務員の女性に任命するということだった。

この事務員は事務職もしているが、配車も担当していて、一般的な事務員とは違う。

そして、Gさんと僕は、会社の幹部として代表を支えてやってほしいと言われた。

Z氏が居なくなる中で、僕もGさんも、複雑な気持ちだった。

Nさんは続けて話す
「あと、新事業のプランを二つぐらい考えてるんやけど、そこのリーダーにZ氏にやってもらいたいなと思ってる」

「えっ、それって、Z氏が辞めるってのは、無しってことですか?」

「そうや、こんなコロナ禍で転職しても、大変やろ、だから社長職は無理でも、この新事業で頑張ってくれたらいいかなと」


僕は正直、うるっと涙がこぼれそうになりながら言った。

「Nさん優しいですね」

「今日の朝、考え直したんや」


僕もGさんも、その案は大賛成です!


「そんなことで、これからも頑張っていきましょう!」

「はい!!」


僕は会社を出てすぐにZ氏に電話してこの話をした。

Z氏
「えぇぇ、なんやそれ」

当然である。やめろまで言われて気持ちも切り替えていたはず。

「とりあえず今は、なんやそれ、だけしか思えないですが、 ちょっと考えます」

「俺は大賛成って言っといたよ、Z氏がやるなら、協力するから」

「はい、わかりました。」

「ていうか、じじい(Nさん) 究極のキレキュン野郎やなー笑」

「アハハハ」

*キレキュン
【キレた後にハートを掴む一言を言う】


そんなことで
僕が勤める弱小運送会社は、これからも前向きに頑張るのであった。

因みに、
手のひらを返しZ氏を裏切りった
妖怪ハシゴ外しの2人は(T氏 M氏)

幹部からドライバーに、格下げになりました、笑




追記
いつも読んで頂いてありがとうございます。今回は、おもろいエピソードじゃなくてすみません。