トラック運転手ともさんの日常

このブログは51歳トラック運転手が日々感じたことの記録です

ニャンとまぁな1日

「ともさん、俺捕まったわ」

「はぁ?どこで?」

「吹田の下穂積の交差点で右折禁止で捕まった」

「ありゃま」

「ちゃうねん前の車が行ったから、ふ〜っと付いていってん。知っててんここ右折禁止って」

「いや、知っとったら行ったらあかんやん」

「ぼーっとしとったんやろな」


同僚のTくまさんが右折禁止で捕まったのだ。この男、要領がええのに捕まるのは珍しい。


まぁTくまさんは、普段から自分最優先の人間で、周りから嫌われてて、とくに後輩からはボロクソに言われている。

僕は先輩なので、僕の前では

【猫をかぶる】ような奴なんで

バチが当たったのかも。

 


にしても明日は我が身。

気をつけなければ。

 


帰社後。

運行管理者のGさんが

「インキーしてしまいました」

「えっ?インキー?」

Gさん、トラックの鍵を運転席のシートの上に置いてドアを閉めたらしいです。 すると1分後「ガチャ」と、ロックがかかったというのです。

「えっ、そんなことある?」

このトラックはリモコンでドアの施錠ができるもので、勝手に鍵がかかるはずがない。


「僕、無意識に鍵をかけてドアを閉めたんでしょうか?」

「いや、そんなことないやろー!それやったら覚えてるはずやでー!」

「ですよね…」

「いや、でもGさんは、前に、スマホが無くなったいうて、無意識に冷蔵庫に入れてたことあったもんな笑」

「はい、ありました笑」

「無意識に鍵をかけた可能性もあるな」

「かもですね笑」

「それやったら病院行かなあかんで笑」

「病んでますよね笑」

「なんかこう、閉ざされた心の鍵を開けてもらわなあかんわ笑」


結果、なぜインキーになったのかは

不明である。

まさに【猫だまし】な状態である。

 

 

そろそろ帰ろかなと思っていたら、

同僚N君が

「なんか倉庫の中から猫の鳴き声が聞こえるんです」

「えっ、中にいるんかな」

「でも1回しか鳴かなくて、何処にいるかわかんないんです」

「あ、それお隣さんの飼い猫かも」

ババア(現社長)が口を挟んできた。

「2日前から猫が居ないって言うてたわ」

「じゃあその猫かも」

「ちょっと、お隣さん呼んでくるわ」

ババアはお隣さんに声をかけにいった。


ジジイ(元社長)Gさん、Tくまさん、N君、僕、で倉庫内にいる猫を探す。


「ニャア〜」


鳴き声は聞こえた。

どこかにいる。


しかしどこかがわからない。


およその場所は分かるが、猫の姿が見えない。


ババアがお隣さんを連れてきた。


「ビビちゃん、ビビちゃん」


「ニャア〜ニャア〜ニャア〜」


猫が大きい声で鳴き出した。


これは間違いなくお隣さんの猫だ。


どうやら、積み上げてある荷物の1番奥の方から鳴き声が聞こえた。


僕はスマホのライトで荷物の底を照らした。


「いた」


荷物の1番奥でニャアニャア鳴いてる猫を。


「あ、ビビちゃんです」と

飼い主のお母さんが声をかける。


しかし、鳴いてはいるが、一向に出てこようとしない。


おそらく、怖いのであろう。


そして、2日も閉じこもってる状態なので、体力も低下しているだろう。

 

これを救出するには……


荷物を全部どけるしかない‼️

 

連休前なので倉庫内にトラックを入れていた。まずそれを外に出す。

そしてリフトで、置いてある荷物を、一つ一つどけていく。


なかなかの大掛かりな作業である。


みんなで協力して作業を進める。


飼い主のお父さんも来た。


そして、あとひとつ荷物をどけるってときに、

 

お父さんが

「ビビ」と声をかけたら、


猫、横の隙間から、ひょいと出てきたのだ。


「おぉぉぉ!出てきた!よかったぁ」


猫は無事救出された。

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横の隙間から出てこれるんやったら


荷物、動かさなくてよかった…


まぁまぁ、無事救出されたんやから


よかったよかった‼️


このまま倉庫にいたら連休に入るし…


やばいことになってた。


ほんまよかった。


助けられた「ビビ」は


飼い主の指も噛む勢いで

チュールを食べてました。


チュール3本いってました。笑


さぞ腹が減ってたんでしょうね。

 

連休前に猫かぶりやら猫だましやら


ニャンとまぁな1日でした。

 

さぁ明日から連休。

読者の皆様 ✨

事故、怪我のないよう

良い連休をお過ごしください。